ジビエとして最近注目のイノシシ料理。イノシシ肉はカロリーが低く栄養も豊富な食材ですが、独特の「獣臭さ」があるため、少し敬遠されがちです。
そこで今回はイノシシ肉の臭みを消す方法と、イノシシ肉の臭みを目立たなくする食べ方について紹介します。
1 イノシシ肉の臭みを消す方法
1-1 血抜き
イノシシ肉が獣臭くなる理由は血液にあります。
そのため、血抜きをすることによって臭みを消します。肉の水分(血液)を塩で抜くことによって肉の血液を外へ出し、臭みを抜きます。
【血抜きの仕方】
① ボウルにイノシシの生肉、水、塩大さじ1を入れ、よく揉み洗い
② 一度洗い流したあと、①の工程を2~3回繰り返す
1-2 茹でた後、お湯洗い
この方法は「モツ煮込み」と同じ考え方です。
茹でたあと、お湯で洗うことにより、臭み・脂分を洗い流すことができます。伝統的な方法として「茹でる→冷ます→脂分を取り除く」とありますが、茹でてお湯で洗う方法の方が早いため、茹でた後お湯洗いする方法をおすすめします。
2 イノシシ肉の臭みを目立たなくする食べ方
2-1 酒に漬ける
イノシシ肉を酒に漬けることによって臭みを無くします。酒に漬けることにより臭みが無くなるほか、肉が柔らかくなるメリットもあります。
☆日本酒・ワインで漬ける
①水:日本酒=1:1の割合で一晩漬ける
②よく洗い流し、しっかりと焼いて調理する
☆ビールで漬ける
①スライスしたイノシシ肉をビールに漬け、一晩寝かす
②よく洗い流し、しっかりと焼いて調理する
2-2 香味野菜を使う
香味野菜(生姜・ニンニク・ネギ・オニオン・セロリ)などを加えて臭いを目立たなくします。漬け置き・煮物にするときなど、とても有効な方法です。
☆和風
→生姜・ネギ・オニオン
☆洋風
→セロリ・ハーブ・スパイス・トマト・ガーリックなど
2-3 強めの味付け
強めの味付けをすることで、イノシシの臭いを目立たなくします。
また、イノシシ肉は強めの味付けであれば和風・中華・アジアンテイスト・洋風、どの料理でも合うため、幅広いバリエーションが出来ます。
【調味料の例】
☆赤味噌
☆醤油(みりん)
☆カレー
☆トマト・ハーブ煮
☆クリーム煮(シチュー)
☆豆板醤・コショウ
補足 イノシシ肉の料理が流行する理由
イノシシ料理が流行っている理由として、鳥獣害が挙げられます。
山里では、鳥獣害対策で狩猟・罠猟などを積極的に行い、採って食べることで頭数を調整しています。食べ過ぎてしまい絶滅の危機になることもいけませんが、頭数が多すぎて農産物が食べ荒らされることも困る背景があります。
なお、イノシシを食べることは経済的にも潤います。牛などは餌を毎回あげていますが、イノシシは餌代がほぼゼロのため、原価が安い商品としても注目されています。
イノシシ肉の臭みを消す方法・食べ方 まとめ
1 臭みを消す
1-1 血抜きをする
1-2 茹でたあと、お湯で洗う
2 臭みを目立たなくする食べ方
2-1 酒に漬ける
2-2 香味野菜を使う
2-3 強めの味付け
これらの調理方法を行うことで、イノシシ肉がとても食べやすくなります。特に、これらの方法を併用することで、イノシシの臭みをかなり減らすことが出来ます。
イノシシ肉はジビエ料理として有名だけでなく、カロリーが低く、コラーゲン・ビタミンB郡が豊富な栄養満点の食材です。ぜひこれらの方法を使って臭みを取り、美味しく召し上がってみて下さい。